
人工透析を続けるなかで足のトラブルが生じ、「将来、足を切断することになったらどうなるのか」と不安を抱く方は少なくありません。
この記事では、人工透析患者の方に向けて、足切断が生活や働き方に与える影響や、その後の生活再建について解説します。
収入面を支えてくれる障害年金についても紹介していますので、人工透析や足の状態に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。

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人工透析と足切断の関係とは?
人工透析治療を開始したからといって、必ず足を切断するというわけではありません。
しかし、血流障害などによって、足に潰瘍や感染症、壊疽が進行・重症化し、全身に影響を及ぶと判断された場合、切断が検討される段階に入ります。
人工透析を受けている方は、潰瘍や感染症、壊疽の要因となる血流障害や糖尿病を併発しているケースが多いです。
そのため、透析をしていない方と比べると足を切断するリスクは高いといえるでしょう。
人工透析患者が足を切断する主な要因
人工透析患者が足切断に至る背景には、複数の医学的要因が重なっています。
ここでは代表的な要因について解説します。
下肢閉塞性動脈疾患(ASO)
下肢閉塞性動脈疾患(ASO)は、足の動脈が狭くなったり、詰まったりすることで血流が悪化する病気です。
人工透析を受けている方は動脈硬化が進行しやすく、ASOを発症するリスクが高い傾向があります。
下肢閉塞性動脈疾患によって血流が著しく低下すると、足先に十分な酸素や栄養が行き渡らなくなるため、小さな傷が潰瘍へと進行しやすくなります。
さらに症状が悪化すると壊疽や重度の感染症を引き起こし、感染の拡大を防ぎ命を守るための最終手段として、足切断が選択されるケースも少なくありません。
糖尿病
糖尿病も、足切断リスクを高める要因の1つです。
糖尿病は血管障害に加え、神経障害を引き起こすため、痛みを感じにくくなり、傷や炎症に気づくのが遅れます。
結果として、気づいた時には重症化しているケースも少なくありません。
そのため、透析患者で糖尿病を併発している場合、切断リスクはさらに高まるといえるでしょう。
足切断を防ぐために欠かせない「フットケア」とは?
フットケアとは、足の皮膚・爪・血流・感覚の状態を日常的に確認し、トラブルを未然に防ぐための継続的なケア全般を指します。
単なる爪切りや保湿にとどまらず、足を「観察する習慣」そのものがフットケアの本質です。
人工透析を受けている方は、血流障害や神経障害を併発しやすい傾向にあるため、小さな傷や靴擦れに気づかないまま感染が進行するケースが少なくありません。
フットケアを早期に実施すれば、初期段階で異常に気づけるため、足の切断リスクを抑えられるはずです。
足切断後の生活と働き方への影響
足切断後の生活は、身体的な変化だけでなく、社会生活にも大きな影響を及ぼします。
ここでは、足切断後の生活と、働き方への影響について解説します。
義足・リハビリによる生活再建
足切断後の生活再建において、義足の装着とリハビリは欠かせない要素です。
適切な義足を使用し、段階的にリハビリを進めることで、立つ・歩くといった基本動作の回復を目指すことができます。
ただし、義足を装着すればすぐに以前と同じ生活に戻れるわけではありません。
装着時の違和感や痛み、皮膚トラブルが生じることもあり、定期的な調整と医療機関との連携が必要になります。
また、人工透析を受けている方の場合、血流障害や感染リスクを考慮しながら慎重にリハビリを進める必要があります。
そのため、回復には時間がかかることも多く、焦らず長期的な視点で取り組まなければなりません。
就労・収入への影響
足切断後は、就労や収入面への影響を避けて通ることはできません。
長時間の立ち仕事や移動を伴う業務が難しくなり、業務内容の変更や勤務時間の短縮を求められるケースが多くあります。
結果として、収入が大きく減少したり、就労そのものを継続できなくなったりすることも珍しくありません。
また、人工透析と足切断が重なる場合、体調管理の難しさから安定した就労が困難になる可能性もあります。
人工透析・足切断後に利用できる公的支援制度
人工透析・足切断後に利用できる公的支援制度はさまざまなものがあります。
ここでは、代表的な公的支援制度を2つ解説します。
障害年金
障害年金は、病気やけがで生活や仕事に支障が出たときに、支給される可能性がある制度です。
老齢年金、遺族年金と並ぶ公的年金制度の1つであり、「初診日」「保険料納付」「障害の状態」の3要件を満たしていれば、受給できる可能性があります。

人工透析は原則障害年金2級に該当している他、一般の傷病より早く障害認定日が扱われる“透析特例”があり、条件を満たせば早期の受給が可能です。
また、一下肢を足関節以上で欠く場合も障害年金2級相当となるため、受給要件さえ満たしていれば、受給できる可能性は限りなく高いといえるでしょう。
身体障害者手帳
身体障害者手帳は、切断や機能障害などの身体の障害が一定程度ある場合に交付される手帳です。
交付されれば、税の控除、交通・公共施設の割引などのサポートが受けられます。
身体障害者手帳は障害の重い順に1級~6級あり、切断部位や残存機能により等級が決定します。
なお、受けられるサポートは等級ごとに異なるため、交付された際には自分がどのサポートを受けられるのか確認しておきましょう。
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申請代行サービスを利用するメリット
一方、申請代行サービスを利用するメリットは次のとおりです。
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人工透析と足切断でよくある質問
「人工透析 足切断」でよくある質問をまとめました。
ぜひ参考にしてみてください。
Q1. 足切断だけでも障害年金は受給できますか?
障害年金は「病名」だけで判断される制度ではなく、日常生活や就労にどの程度支障が出ているかを総合的に見て認定されます。
足の切断は生活動作への制限が強いと評価されやすい傾向にあるため、障害年金を受給できる可能性は十分にあります。
Q2. 障害年金は自力で申請できますか?
障害年金の自力申請は制度上、可能です。
ただし、人工透析と足切断が絡むケースでは、初診日の特定や障害認定日の考え方が複雑になりやすいです。
また、診断書と申立書の内容にズレがあると、実際の困難さが十分に伝わらず、不支給につながるケースも少なくありません。
そのため、不安がある場合や状態が重い場合は、無理せずに障害年金を扱う社会保険労務士に申請を代行してもらうことをおすすめします。
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まとめ
人工透析を受けている方の中には、「将来、足を切断することになるのではないか」「一度傷ができたら治らないのでは」といった強い不安を抱えている方も少なくありません。
人工透析そのものが直ちに足切断につながるわけではありませんが、糖尿病や血管障害を背景に、下肢の血流が悪化しやすい状態にあることは事実です。
そのため、正しい知識を持たないまま過ごすことで、リスクに気づくのが遅れてしまうケースも見受けられます。
今回のポイントは主に次のとおりです。
- 人工透析を受けているからといって、必ず足切断に至るわけではないが、健常者と比べると切断リスクは高い
- 小さな傷や違和感を放置すると、感染症や壊疽に発展し、足を失いかねない
- 医療機関と連携しながら、フットケアと制度活用を並行して考えることが重要
- 人工透析・足切断も障害年金の受給対象となる
「もし切断になったら生活は成り立つのか」「障害年金の対象になるのか分からない」と感じた場合は、早めに主治医や社会保険労務士へ相談することをおすすめします。





