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障害年金コラム

うつ病で障害年金の永久認定の可能性とは?有期認定との違いなども解説

障害年金 永久認定 うつ病

鳥海謙一郎
監修者
鳥海社会保険労務士事務所
鳥海謙一郎
一般企業に勤務しながら社会保険労務士の資格を取得。資格取得後は企業顧問や労務管理などの一般的な社労士業務を経験。社労士業務を経験後に独立、鳥海社会保険労務士事務所を開業。現在は企業顧問や障害年金申請代行など、法人・個人問わず幅広い案件に対応。


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障害年金における永久認定とは?

障害年金における永久認定とは、どのようなものなのでしょうか。

ここでは、障害年金の永久認定について解説します。

永久認定の定義・意味

永久認定とは、障害の状態が固定化し、今後も改善の見込みがないと判断された場合に適用される認定方式です。

永久認定の特徴は次のとおりです。

  • 原則として、一度認定されれば生涯にわたって障害年金を受給できます。
  • 障害の状態が固定しているとみなされるため、期間の制限がありません。
  • 症状の軽微な変動では支給額や等級が変更されることはありません。
鳥海所長

この認定を受けると、障害年金の受給者は定期的な再認定を受ける必要がなくなります。

つまり、一度永久認定を受ければ、原則として生涯にわたり障害年金の受給が可能です。

有期認定との違い

有期認定は、障害の状態が固定していない、または将来的に改善の可能性がある場合に適用される認定方式です。

有期認定の特徴としては、以下が挙げられます。

  • 1〜5年程度の一定期間ごとに障害の状態を再評価します。
  • 障害の程度に応じて、次回の再認定までの期間が設定されます。
  • 症状の改善や悪化に応じて、支給額や等級が変更される可能性があります。

これらの違いから、永久認定は受給者にとってより安定した生活基盤を提供する一方、有期認定は障害の状態に応じて柔軟に対応できる仕組みといえます。

永久認定のメリット・デメリット

永久認定には、受給者にとって様々なメリットとデメリットがあります。

【永久認定のメリット】

  • 安定した生活設計
  • 手続きの簡素化
  • 医療費の負担軽減
  • 精神的な安心感

【永久認定のデメリット】

  • 症状改善時の対応
  • 就労意欲への影響
  • 社会保障制度への依存
  • 制度変更のリスク

うつ病で障害年金を受給するなら専門家の相談がおすすめ!

障害年金を申請する際は、主治医に相談して診断書を作成してもらわなければならず、場合によっては診断書の内容について交渉しなければなりません。

特にうつ病は申請書類の内容が受給可否に直結するため、ポイントを押さえた書類でないと、受給確率が下がってしまいます。

また、様々な申請書類を用意しなければならないため、精神的な負担も大きく、障害年金の申請でうつ病が悪化するリスクもゼロではありません。

申請する負担を軽減させたい」「障害年金の受給確率を少しでも高めたい」という方は、障害年金専門社会保険労務士に申請を代行してもらうのがおすすめです。

鳥海所長

申請代行すれば、障害年金の申請に生じる負担をなくせるため、うつ病が悪化するリスクをなくせます。

また、専門家がこれまでの知見を活かして書類を作成・添削する他、医師への交渉が難しい場合は交渉も代行してくれるため、ポイントを押さえた診断書に仕上げられます。

そのため、ご本人やそのご家族が申請するよりも、障害年金の受給確率を向上させられます。

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うつ病患者の障害年金永久認定の可能性

うつ病患者の障害年金永久認定は、非常に稀なケースです。

多くの場合、うつ病は症状の変動が大きいため、有期認定となりますが、症状の重症度や持続性によっては、永久認定の可能性も皆無ではありません。

ここでは、うつ病患者の障害年金永久認定について解説します。

うつ病の障害年金認定基準

うつ病の障害年金認定基準は、症状の重症度と日常生活への影響度に基づいて判断されます。

うつ病の認定基準は1級、2級、3級の3段階に分かれており、障害認定に該当する状態は共に次のとおりです。

障害の程度障害の状態
1級気分(感情)障害によるものにあっては、高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり、ひんぱんに繰り返したりするため、常時の援助が必要なもの
2級気分(感情)障害によるものにあっては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり又はひんぱんに繰り返したりするため、日常生活が著しい制限をうけるもの
3級気分(感情)障害によるものにあっては、気分・意欲・行動の障害及び施行障害の病相期あり、その症状は著しくないが、これが持続したり又は繰り返し、労働が制限をうけるもの
引用:日本年金機構-障害認定基準「第8節 精神の障害」

鳥海所長

これらの基準に該当するかどうかは、医師の診断書や日常生活状況申立書などを基に総合的に判断されます。

永久認定を受けやすい症状や状態

うつ病で永久認定を受けやすい症状や状態には、以下のようなものがあります。

  • 長期間(通常5年以上)にわたり重度の症状が持続している。
  • 複数の治療法を試みても改善が見られない。
  • 日常生活のほとんどすべての面で支援が必要な状態が続いている。
  • 自殺企図の既往があり、現在も強い自殺念慮が持続している。
  • 他の精神疾患(例:統合失調症)を併発し、症状が複雑化している。

これらの状態が長期間続き、今後も改善の見込みがないと医師が判断した場合、永久認定の可能性が高まります。

鳥海所長

ただし、うつ病は本質的に症状の変動が大きい疾患です。

そのため、永久認定はあくまでも例外的なケースであることを理解しておく必要があります。

うつ病患者の永久認定事例紹介

うつ病患者の永久認定事例としては以下が挙げられます。

有期認定だったが更新手続きにて障害厚生年金1級の永久認定が認められたケース

有期認定だったが更新手続きにて障害年金2級の永久認定が認められたケース

このように、永久認定されたケースはゼロではありません。

鳥海所長

しかし、うつ病での永久認定には、非常に長期間にわたる重症状態の持続と、あらゆる治療に対する抵抗性が見受けられる場合になるケースがほとんどです。

そのため、永久認定を目指すよりも、適切な治療を継続しながら症状の改善を図ることが重要です。

有期認定における注意点

有期認定を受けているうつ病患者の方々にとって、継続的な障害年金受給のためには、いくつかの注意点があります。

ここでは、有期認定における主な注意点について詳しくみていきましょう。

診断書の提出忘れ

診断書の提出を忘れてしまうと、障害年金の支給が一時的に停止されたり、受給権が失効したりする可能性があります。

これは、生活の基盤を揺るがす重大な問題となるため、更新案内が届いたら提出時期を把握してリマインダー設定したり、家族・支援者と情報共有してはやめに準備したりするなどの対策が重要です。

診断書内容の確認

診断書の内容確認は、有期認定の更新手続きにおいて非常に重要な要素です。

適切な内容の診断書を提出することで、現在の障害状態を正確に伝え、適切な等級での認定継続につながります。

診断書内容の確認に関する重要なポイントは次のとおりです。

  • 症状の詳細な記載
  • 日常生活への影響の具体的な記載
  • 治療内容と経過
  • 就労状況

診断書の内容が不十分な場合、現在の障害状態を正確に伝えられず、等級の引き下げや場合によっては不支給決定につながる可能性があります。

鳥海所長

主治医とよく相談し、現在の状態を適切に反映した診断書を作成してもらうことが重要です。

また、診断書の内容に不安がある場合は、社会保険労務士や障害年金の専門家に相談することも検討しましょう。

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障害年金 永久認定 うつ病 まとめ

障害年金の永久認定を受けられれば、定期的な再認定の負担から解放され、安定した生活設計が可能になります。

ただし、うつ病は症状の変動が大きいため、障害年金は有期認定となる場合がほとんどです。

もちろん、うつ病で障害年金の永久認定を受けた事例もあります。

しかし、症状の重症度や長期的な固定状態など、厳しい条件を満たす必要があり、比較的稀なケースです。

そのため、永久認定を目指すよりも、適切な治療を継続しながら症状の改善を図ることが重要です。

また、有期認定でも診断書の提出や内容確認を適切に実施すれば、必要な支援を継続して受けられます。

鳥海所長

鳥海社会保険労務士事務所は、千葉県流山市を中心にうつ病に関わる障害年金申請代行業務を行っています。

書類作成に自信がない、医師とのやりとりが上手くいっていなくて悩んでいるのであれば、専門家の意見などを交えながら、一緒に障害年金の受給を目指しませんか?

障害年金の受給を検討されている方はお気軽にご相談ください!

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