高次脳機能障害の症状
高次脳機能障害には、さまざまな症状があります。代表的な症状は次のとおりです。
- 記憶障害
- 注意障害
- 遂行機能障害
- 社会的行動障害
そのため、高次脳機能障害を患った際は自分にどんな症状が出ているのかしっかりと把握しておかなければなりません。
高次脳機能障害の方が向いている仕事
高次脳機能障害の方は、1人で淡々と作業をする仕事が多い業界と相性がよいです。
そのため、店舗清掃や事務作業、サポート業務、軽作業といった同じことを繰り返したり、指示を受けながら軽い業務をこなしたりする仕事が向いています。
また、次のような職場環境が整っていれば、働きやすく長期就労につながりやすいです。
- 休憩をこまめに取れる
- 高次脳機能に理解のある相談者・担当者が指導の役割を担う
- 上司・人事が定期的にフィードバック・面談を実施してくれる
- 周囲の方が日常的に気を配って声掛けしてくれる
高次脳機能障害で仕事できない時に利用できる支援制度
高次脳機能障害で仕事ができない時に利用できる支援制度は次の4つです。
- 障害年金
- 障害者手帳
- 傷病手当金
- 生活保護
それぞれ詳しく解説します。
障害年金
障害年金とは、病気やケガによって、生活・仕事に支障が出た際、現役世代でも受け取れる年金です。
働いている状態でも、症状によって仕事に制限が生じていると判断された場合は、支給される可能性があります。
ただし、65歳になったら自動的に手続きの案内が届き受給できる老齢年金と違い、障害年金は自ら手続きを行わなければなりません。
また、障害年金の存在自体を知らない方も多いことから「もらい忘れの年金」ともいわれています。
もらい忘れの多い年金・障害年金とはどんな制度なのかわかりやすく解説!
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障害者手帳
障害者手帳とは、一定以上の障害を持っている方が申請・取得できる制度のことです。
身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の3つを総称して障害者手帳といいます。
障害者手帳を取得できれば、公共料金の割引や医療費軽減、税金の控除・軽減といった経済的支援を受けられる他、障害者雇用求人の応募が可能となります。
傷病手当金
傷病手当金とは、病気やケガによって仕事を長期間休む際、生活を保障するために支給される手当金です。
保健組合の加入期間によって、月額28~30万円または、該当者の平均収入額2/3の額いずれかが、最長1年6ヶ月まで支給されます。
ただし、給付にあたっては、労災保険の給付対象にならない、業務外の理由による休職に限られるといった制限があります。
傷病手当金と組み合わせられれば、無収入の期間を減らせられるため、経済負担を軽減できます。
生活保護
生活保護とは、病気やケガなどで就労が困難で収入が不十分な場合、健康かつ文化的な最低限度の生活を保障するために給付される制度のことです。
生活保護の受給には各種条件があるため、生活保護の受給を検討している場合は、お住まいの市区町村に問い合わせてみてください。
高次脳機能障害で障害年金を受給するなら専門家の申請代行がおすすめ!
「障害年金の受給確率を少しでも高めたい」「申請する負担を軽減させたい」という方は、障害年金専門社会保険労務士に申請を代行してもらうのがおすすめです。
相談時にしっかりとヒアリングをするため、相談者様の状況に最適な内容で受給申請することが可能です。
また、医師との交渉ができないという場合は、申請者本人に代わって、医師に診断書作成を依頼してくれます。
障害年金の等級や受給確率を少しでも高めたいのであれば、専門家に障害年金の申請を代行してもらうのがベストです。
障害年金の申請を自力で行うことは可能?自力で可能な場合と社労士に依頼した方がよい場合も解説!
障害年金の申請を自力で行うことは可能です。しかし、障害年金の申請は専門性が高いため、知識がない方がイチから申請しようとすると手間や労力がかかる他、受給確率が下がるリスクがあります。当記事では自力申請が難しい理由や自力申請した方がよい場合などについてみていきます。
高次脳機能障害 仕事できないでよくある質問
「高次脳機能障害 仕事できない」でよくある質問は次の4つです。
- 高次脳機能障害とは?
- 高次脳機能障害の治療方法はありますか?
- 高次脳機能障害の方が仕事を探す方法はありますか?
- 高次脳機能障害であれば無条件で障害年金を受給できますか?
それぞれ詳しく解説します。
高次脳機能障害とは?
高次脳機能障害とは、交通事故や脳卒中などによって脳の1部が損傷することにより、記憶や注意、言語などの脳機能の1部に生じる障害のことです。
手足の麻痺などと違い、外見から分かりにくい障害のため、周囲から誤解されやすく、十分な理解を得られにくいことが多いです。
高次脳機能障害の治療方法はありますか?
高次脳機能障害の治療方法は、日常生活や社会生活へ適応するためのリハビリがメインとなります。
発症後半年間は病院で医学的なリハビリ、それ以降は専門の施設で各種プログラムに沿ってリハビリをする場合がほとんどです。
高次脳機能障害のリハビリ方法とは?生活の負担を軽減する方法も解説
高次脳機能障害には様々な種類があるため、症状ごとにリハビリの方法も様々なものがあります。また、複数の障害が出ている場合はそれに合わせてリハビリも複数実施しなければならないため、リハビリ費用もかさみがちです。経済的な負担を少しでも軽減したいのであれば、高額医療制度だけでなく、障害年金の受給もおすすめします。
高次脳機能障害の方が仕事を探す方法はありますか?
高次脳機能障害の方が仕事を探す方法は次のとおりです。
- 障害者専用の転職サービス
- 生活支援センターや障害者就業などの行政サービス
- ハローワーク
ハローワークでは、専門の窓口にて障害者枠の求人を扱っている他、就職に向けたカウンセリングや相談なども実施しています。
高次脳機能障害であれば無条件で障害年金を受給できますか?
高次脳機能障害が現れたからといって、障害年金を無条件で受給することはできません。
障害年金を受給するためには、障害年金の受給要件を満たしたうえで受給申請し、審査によってはじめて受給可否が判断されます。
審査次第では高次脳機能障害でも受給できない場合があるため、注意が必要です。
障害年金の申請を自力で行うことは可能?自力で可能な場合と社労士に依頼した方がよい場合も解説!
障害年金の申請を自力で行うことは可能です。しかし、障害年金の申請は専門性が高いため、知識がない方がイチから申請しようとすると手間や労力がかかる他、受給確率が下がるリスクがあります。当記事では自力申請が難しい理由や自力申請した方がよい場合などについてみていきます。
高次脳機能障害 仕事できない まとめ
高次脳障害は人によって現れる症状や重篤度が異なります。
そのため、高次脳機能障害の方に適した方法で仕事を探したからといって、全員が同じように仕事できるわけではありません。
高次脳機能障害の症状が重く仕事ができなかったり、発症前の収入が見込めなかったりするのであれば、遠慮なく支援制度を利用することをおすすめします。
障害年金・傷病手当金などを上手く活用すれば、無収入の期間を減らしてお金を受け取れるため、経済的な負担や将来の不安を少しでも軽減できるでしょう。
鳥海社会保険労務士事務所は、千葉県流山市を中心に高次脳機能障害に関わる障害年金申請代行業務を行っています。
書類作成に自信がない、医師とのやりとりが上手くいっていなくて悩んでいるのであれば、専門家の意見などを交えながら、一緒に障害年金の受給を目指しませんか?
障害年金の受給を検討されている方はお気軽にご相談ください!